コラム　「キッチンの配置、向き、形は？間取り（プランニング）に合わせて使いやすいキッチン」

プランニングをする上で重要なダイニングとリビングの位置関係。その一番のポイントはキッチンだと思います。どのようにキッチンを配置して、一人で、二人三人でキッチンに立つなど、どのように使うのかが大事です。また、キッチンとダイニングテーブルを一枚板にして食事をするということもできます。注文住宅が建てたい、これからプランニングをする方に「キッチンはどのような形がいいのか、どのように配置して、キッチンの向きは？」など考えていきましょう。

◆ダイニングテーブル並びのキッチン

動線を短く配膳やお皿などの運搬が容易にできるこの配置はここ数年でとても増えました。また、この配置はLDKがL型につながっているためリビング側から直接キッチンが見えることがないため、キッチンを常に意識することをしなくていいため喜ばれます。ダイニングテーブルを作業台として使うこともできて便利です。家事動線を優先した間取りにはとても適しています。

◆カウンター付対面キッチン

単世帯が増えダイニングテーブルを使用しないご家庭も増えていることと思います。このカウンターの奥行ほどあれば食事だけではなく作業等もできます。もちろんキッチン近くにダイニングテーブルを設置する場合でもカウンターがあると便利です。対面式のキッチンで皆様悩まれるのが腰壁の高さです。この写真の場合はキッチン天板＋5～10センチ（水返しの高さほど）ですが、手元や水栓までカウンター側から隠すならば20センチ以上は必要です。キッチン天板を見せたいか、見られたくないか、それとも開放感を優先するのかなど考えて腰壁高さを設定するといいと思います。

◆畳ダイニングの対面キッチン

上と同じように対面キッチンですがダイニングが畳コーナーの例です。小料理屋の雰囲気ですが、軽食やおやつをとるなら十分な小さなカウンターを付けています。畳ダイニングで座って食事をしたい方におすすめです。

◆収納（ダイニング側）付き対面キッチン

キッチン天板が広く、キッチンと一体化した収納があるタイプも人気です。一番の利点は広くすっきりとしたキッチン天板です。また、収納も引出し式や棚のみなど用途や何を収納するかにより色々なタイプを選べます。

◆アイランドキッチンと背面収納

キッチンにお子様とご夫婦でなど何人もで立って作業するには最適なアイランドキッチンです。キッチンもインテリアの一つとしてとらえ、収納やカウンター、棚などにもお気に入りの品々を並べて楽しめるこのタイプは若い世代に好まれています。この写真のように吊り戸を付ずレンジフードのみの場合は圧迫感がなく開放的になり部屋を大きく見せてくれます。ただ、天板、背面収納もダイニング側から見えるため整理整頓が…という方もいらっしゃいます。

◆壁面（窓付）キッチン

明るいキッチンがいいという方にお勧めするのは窓のある壁付のキッチンです。リビングダイニングキッチンが狭い場合はこのタイプが広く感じることができます。しかし、収納、冷蔵庫、電子レンジなどの家電の配置を工夫する必要があります。ダイニングテーブルを手前に置けば配膳、作業台としても活用でき便利です。しかし、壁を見てキッチンに立つためリビングダイニングにいるお子様を見ながらということができません。

参考「パナソニック　システムキッチン」

　　「タカラスタンダード　システムキッチン」

◆まとめ◆

生活様式やスタイルに合わせたキッチンの形、向きなどご紹介しました。機能や見た目で決定しがちなキッチンですが住む方の使い方や生活スタイルを工務店、ハウスメーカーなどの設計者との打合せにて詳しく話し、プランニングすることが大事なことです。新築だけではなくリフォーム・リノベーションする上でも色々な形を知っていると考えが広がります。ちなみにどこのメーカー（パナソニック、タカラスタンダード、クリナップ、TOTO　など）にもデザインや材料、機器等の特徴があります。メリット、デメリット、できることできないことがありますのでメーカー決めもポイント絞って行うとスムーズに進むと思います。

さて、今年4月から各メーカーで建材の値上げが発表されています。ここでお話ししたキッチンももちろんのこと。ユニットバスや洗面化粧台、トイレなどの住宅設備機器やフローリングや木製建具、照明器具なども値上げ対象となっています。値上げ率は各メーカー1割から2割程度といわれていますがそれ以上の物もあります。リフォーム工事、新築工事をお考えの方は早めに検討することをお勧めします。

豊田市木の家工務店「都築建設」では月に一度おうち相談会を開催しています。新築住宅を建てたいが分からないことが分からない方でも、リフォームやリノベーションのご相談も承ります。