『注文住宅と建売住宅の違いは何?』西三河地域(豊田・岡崎・安城等)において
一戸建て住宅にも注文住宅や建売住宅など様々な住宅があります。西三河地域(豊田市・岡崎市・安城市等)における注文住宅のメリット・デメリット、建売住宅のメリット・デメリットを地域性をふまえて見てみましょう。コストの違いだけではなく、その他にもそれぞれに特長があるので、住まいに対する考えや家族のニーズに合わせて考えてみましょう。
注文住宅のメリットとデメリット
注文住宅は工務店、ハウスメーカーなどは、設計・監理・施工がほぼ同じ会社で行われます。設計事務所では設計・監理のみをし、施工は施工会社に依頼します。一般的には土地を持っていない場合には、先に土地を買っておく必要があります。また設計や施工会社が土地を見つけて来てくれることもあるでしょう。
注文住宅のメリットは土地に合わせて自分たちの気に入ったプラン(間取り)で家を建てることができることです。法令による制限や予算上の制約はありますが、その範囲内なら間取りや広さはもちろん、部材や設備など、自分の希望通りの家を建てることができます。家事導線を考えてキッチンの隣りには洗面所やお風呂を配置するとか、玄関には大きな収納を作って自転車まで入れるというように自由な設計ができます。
また、外壁はガルバニウム鋼鈑で仕上げたい、防火サイディングがいいといったように素材や色、形まで選ぶことができます。一戸建て住宅の理想は誰もがあると思います。洗濯物を干すスペースがほしい、土間やガレージで趣味の車や自転車を手入れしたいなどなど、その用途を考えた家づくりができるのです。
また実際の現場で、建築開始時から実際に自分で確認することができるので、安心感が高いという声も聞かれます。壁の内部はどのようになっているのか、給排水の配管がどこを通っているのかと実物を見ながら施工会社に説明してもらうこともできるのです。
注文住宅にはデメリットもあります。いってみればすべてがオーダーメイドですから、プランニング(間取り)、仕様決めや機器選びまで決めることがたくさんあるため時間が掛かるということです。もちろんそれが注文住宅の醍醐味であり、それがとても楽しいと思う方もいれば、めんどうくさいと考える方もいらっしゃいます。
そしてもう一つのデメリットは仕様によって高価なものを選べば坪単価はどんどん上がってしまいます。建築会社によっては「坪単価50万円で」、「総額2500万円でお願いします」等とお伝えすると、「大体の仕様はこんな感じです」と提案してくれる会社もあります。
プランを立てる段階で建築会社と相談しながらコストを調節すれば、予算に合わせてできるだけ希望の形を変えずに建築することができます。こだわる箇所と妥協していい箇所を作っておくとコストを調節しやすくなるでしょう。また小さな工務店では建築中に内壁の素材の変更など些細な変更ができ、融通の利く会社もあります。
注文住宅「建築条件付き土地売買」とは?
注文住宅の中に、建築条件付き土地と呼ばれるものがあります。これは土地の売主が「○○社(施工会社)と指定した期間内に建築請負契約を結んでください」という条件が付いているものです。建築会社が決まっているため、その土地の売主の会社がどのような住宅を建てているか?自分たちの建てたい注文住宅が建てられるか詳しく聞いてからご契約することをおすすめします。また、推奨プランを掲げている会社もあります。
建売住宅のメリットとデメリット
建売住宅のメリットは、注文住宅が建築主の依頼によって建設が行われるのとは異なり、土地と建物一括で購入できることです。また建築会社主導で企画、計画、建設を行います。なので、すでにできあがった住宅を購入し実物を見て確認することができます。そして間取りや仕様などがすべて決まっているので、どんな家に住むことになるのか、イメージしやすいことでしょう。
それから購入を決めてから引っ越しまでの期間は住宅が完成し、完了検査に合格すれば引き渡しとなりますので、注文住宅に比べると短期であることです。また仕様やシステムキッチンやユニットバスなど住宅機器が比較的安価な設備が備え付けられているため、注文住宅に比べ低価格な場合が多いです。建売住宅の特長は、価格もはっきり決まっています。また最近では長期優良住宅を謳っている会社もあります。
建売住宅のデメリットは比較的土地が狭いことが多いです。西三河地区(豊田市・岡崎市・安城市等)の市街地の土地相場を考えると、坪45万円以上という場所もたくさんあります。40坪の土地でも手数料なしで1800万円。それに建物金額を足すと安く見積もっても3000万円以上にはなってしまいます。
実例を挙げると、主要駅が近いなど立地条件がいい地域では、土地面積32坪(約109㎡)床面積28坪(約93㎡)という建売住宅もあります。しかし、郊外の地域では土地面積が50坪以上でも同じ床面積の建物が同価格で取得できます。立地のよって土地や建物の大きさのバランスが変わってきます。
また、建売住宅でもすでに実物が建っているケースと建物は未完成で設計プランだけができている、もしくわ建設中の段階のものがあります。まだ実物が建っていないものでも、建築確認申請が済んでいるので基本的にはプラン変更はできません。
そしてプランだけではなく、この場所だけタイルを張りたいとかキッチンのコンロのグレードを少し上げたいなといった仕様の変更もできません。(追加料金を支払えば可能かもしれません)またほとんどのケースが外構まで仕上げてありますので植栽や駐車場計画なども決まっています。
外観デザインは万人受けするように白を基調とした建物が多く、どれも似たような印象を受けることが多いです。
注文住宅と建売住宅の違いのまとめ
*注文住宅
・家づくりを楽しめる
・好みの家ができる
・間取り、仕様、設備、等級等々色々な事がオーダーメイド
(ハウスメーカーによってはこの中から選んでくださいということもあります)
・総金額を決めると大体の仕様等が決まる
・こだわり、妥協点を決めておくと予算内でまとめやすい
・価格は選んだ仕様、住宅設備により高価になりやすい
・時間は長く掛かる
*建売住宅
・実物を確認できる または イメージが付きやすい
・購入から期間が短い
・金額が決まっている
・決められたプラン、仕様を建築途中でも変えられない
・比較的土地が狭い(西三河地区だけには限りませんが)
・特色があまりない
このように注文住宅と建売住宅の違いを考えましたが、家づくりを楽しみたいという方には注文住宅を、地区をしぼって土地を探していたり、総金額を低予算で抑えた住宅を考えている方には建売住宅が妥当かと思います。
しかし、私達住宅建築に係る者としては一生に1度、多くても2度しかない大きな買い物で、人生の一大決心の「家」というものを注文住宅にて頭を悩ませ、すばらしい思い出とすばらしい住まいになれば最高だと考えています