木・しっくい・和紙
日本古来の建造物、奈良の法隆寺、京都の清水寺等々が木造であることは皆さんよくご存じだと思います。そしてそれらは地震に強く、耐久性があり、木は普遍的な材料であることから、部材がなくなることはありません。すなわち何十年とメンテナンスをしながら快適に住むことができるのです。四季を持つ日本の家づくりには、そこで育った国産の自然素材をできるだけ使用したい。それが多湿で気温差の大きい日本には一番いい素材だと思うからです。
躯体(柱・梁など)は桧や杉、米松の材(合板や集成材ではなく、使用する形状で丸太から切り出した木材。天然木本来の風合いを持つ。)を使用し、床板には同じように無垢材の桧を使用しています。無垢材の良さは、木が呼吸しているため室内の湿度を調整する働きがあります。また経年変化により白っぽい黄土色から味わいあるあめ色になってツヤがでてきます。そして、仕上げに自然塗料(塗膜を形成せず、一時的に水を弾く)を塗りますが、肌ざわりが良く冬でもひんやりと感じることなく裸足で歩くことができます。
他には香りの点では、モデルハウスに初めて入ってこられるお客様が「建築してから何年も経つのに木のいい香りがします」とびっくりされます。壁にはしっくいを塗ります。しっくいは消石灰と糊とすさを混ぜ水で練り合わせた塗り壁材料で、一番の特徴は調湿性が高く夏の多湿の時期には水分を吸収し、冬の乾燥した季節には水分を放出します。その他にも防火性・耐久性に優れ、その白さはどんな素材や色合いともよく合います。
天井や内部の建具には和紙を貼っています。四国の土佐和紙を採用しています。原料に天然繊維を使用し、手すきと同じ工程を経ているためすべて一点物です。和紙は独特な風合いに加え、ビニールクロスのように湿気を通さず表面に水分が付くようなことはなく、調湿性に優れています。また和紙は洋紙より繊維の隙間が大きいため保温性も高く、調光性、吸音性にも優れています。また普段私たちが目にする和紙に比べ厚みがあり、しっかりしているため丈夫です。
共に成長する
今まで挙げた素材のどれをとっても日本古来から存在しています。また直接重ねて塗ったり、貼ったりできるメンテナンス性に優れた材料です。そして現代でもそれらの素材が使い続けられているということは、施工性をとっても、また住む私たちの健康面・安全面にも優れていることは明白です。快適な住環境を手に入れるためには使用する素材も重要な点となります。都築建設では皆さんに「住む人と共に呼吸し共に成長する、愛着のわく快適な家づくり
をお勧めしています。