「雨楽な家」しっくい壁と木でつくる温かみのある心地いい家【豊田市宮上町 O様邸】
■ 建築地 : 豊田市宮上町
■ 構造規模: 木造二階建て
■ 延床面積: 139.94㎡(42.32坪)
お客様との出会いは都築建設のサイトをご覧になり「雨楽な家」の漆喰壁と無垢の木でつくった自然素材の内観の雰囲気を気に入っていただけた奥様からメールをいただいたことからでした。今ある本宅の建替え工事ということで、敷地の事や裏の土手の竹やぶについても相談を受け、外構等も合わせたトータル金額を踏まえてお話しをさせていただきました。
建替え工事という事で、平屋の本宅木造と2階建倉庫の解体工事から始まりました。豊田市による耐震診断により解体工事補助事業の申請を行いました。診断結果は2棟とも倒壊する可能性の高いと判定され、補助金が無事確定されお客様が受け取ることができました。また、解体工事を行うに伴いアスベストの含有調査・除去作業も行いました。
着工前の本宅
まず最初にプランニングをした時点の外観は和モダンな切妻のかっこいい住宅でした。しかしかわいい感じにしてくださいとの奥様からのご要望により、大屋根の切妻の向きを変え2階南面を上げ下げ窓にし、フラワーボックスも追加してこのような外観になりました。外壁も全体はダークブルー、玄関周りのみ淡いベージュのサイディングにし玄関ドアが際立つ配色としました。玄関ドアはYkkapの断熱玄関ドア「ヴェナート」で奥様一目ぼれのアイスブルーノーチェ色です。
北面は深い軒の出と列柱でモダンな感じになりました。
3畳ある玄関は靴の脱ぎ履きがしやすいように一枚板のベンチを配置し、窓枠下にパイン板を張りました。勾配天井になっているため開放感のある玄関です。隣のシューズクロークは可動棚にしてシューズ、ブーツや長靴などの背の高い履物とアウターなどを掛けることができるハンガーパイプを設置しました。
玄関とリビングを仕切る2本引戸はアクリル板を使い、明るく空間が広く感じる玄関となりました。玄関から直接リビングダイニングに続く間取りは廊下がないことから広いリビングを作ることができます。ダイニングテーブル奥の造作家具は一枚板の集成材でベンチを造り、下部は引出しの収納になっています。
シックな感じのダークブルーのシステムキッチンはホウローで有名なタカラスタンダードのエーデルです。キッチン前とストッカー上の壁のキッチンパネル(鏡面仕上げ)は磁石が付き、掃除がしやすくとても重宝します。
リビングダイニングは基本的に左官さんが仕上げた漆喰壁に床材はウッドワンのピノアース(浮造り…無垢の木を使い木目をはっきり感じることができます)を採用しています。無垢のニュージーランドパインは温かみがあり、どんな壁、天井などとも相性がいいです。
ワンポイントとなるテレビ台背面は羽目板を施しています。柱、梁や羽目板など至る所に使った無垢の木は、時が経つにつれてあめ色に変化し素敵な風合いとなっていきます。テレビ台の天板は杉の一枚板で、板のみみ(木の皮表面の部分)を残し、味わいある造作家具となりました。
「雨楽な家」の特徴は漆喰と木により調湿効果に優れていることです。湿度が高い時期は空気中の水分をこの漆喰や木部が吸収し、空気が乾燥している時期すなわち湿度が低い時は自らの水分を放出します。結露の少ない快適で健康な空間を作り出してくれます。
洗面脱衣所は3畳と広めに設計し、洗面台は幅750とトールユニット幅450で大容量の収納です。(パナソニック ウツクシーズ)
和室は、収納+神棚、仏間、床の間のある4畳半。漆喰の白色と畳の若草色と柱、枠、床板の黄土色が相まって心地いい空間となりました。障子や観音開きの木製建具は建具屋さんの手仕事です。
2階は居室が3部屋あり、各部屋大きな収納が特徴です。1.5畳ある収納は枕棚のみを取り付けました。下部にはお客様がホームセンターで購入した収納ケースを置く予定です。また使いやすくするため開口幅が広くできる3枚の引違戸を採用しています。
各部屋共1壁をアクセントカラーのクロスを張り、それに合わせカーテンを選んでいます。色々なカラーで遊びこころのある部屋づくりも面白かったです。
この住宅は1階は真壁造り(柱が見える造り)ですが、2階は大壁造り(柱に石膏ボードを張りクロスを仕上げるため柱が見えない)で仕上げています。1階の真壁造りは大工手間などが増えたり、漆喰塗りで仕上げているため少し高価な造りとなります。2階は大壁造りで壁・天井共クロス張りにし、ご希望の予算に合わせた家づくりを行いました。
【番外編1】
当初のプランではダイニングのベンチは収納のない形でした。しかし工事が進むと、お客様が収納は付けられますか?とのご要望。そして大工さんが車の付いた収納箱を3個を造作しました。またテレビ台下の空間にも2カ所引出しを取り付けました。このように建築途中でも変更や追加することで、お客様のご希望を叶えられてよかったです。
リビングダイニングにあるニッチにはインターフォンと給湯器のリモコンを付けました。ニッチの中のみ色を変えてクロスを貼っています。
【番外編2】
以前のお客さまが採用されたカーテン「瀬戸内デニム」(カーテンタッセル(カーテンを止める帯)に刺繍が入っていたり皮のタグ、デニムらしくイエローの糸で縫製してあります)の施工写真を気に入り、このカーテンと合わせて家のリビングダイニングのアイテムをデニムをメインに、家具等も揃えていかれました。リビングダイニングは統一感がありとても素敵になりました。
木の家新築住宅「雨楽な家」O様邸(豊田市宮上町)進捗状況2
木の家新築住宅「雨楽な家」O様邸(豊田市宮上町)進捗状況3