今後の新築住宅を考える~工務店にできること~
先日、「最新の国策セミナー」と題した講習に行ってきました。
昨今の住宅事情は目まぐるしく変わり、進化し、驚きを隠せません。
講習の内容は、今後の国の住宅政策と方向性を大枠に、リフォームと新築住宅に分けて、国からの補助金の内容を学びました。補助金が出るということは、お金を出すからこういう家を建ててくださいと露骨に言われているようなもの。
その内容はザックリいうと、これからの住宅ではエネルギーをいかに使わないで、快適な生活をする。つまり、二酸化炭素CO₂の削減が目的です。もちろん建設する、生活する上でエネルギーは使用する。しかしそのエネルギーを各家庭でも創り、またそれを蓄電したり、利用して上手にエネルギーを減らした生活を推奨しているのです。
最近よく聞かれているZEH(ゼッチ:住宅の断熱性・省エネ性能を上げ、エネルギーを創ることにより、年間の一次消費エネルギー量の空調・給湯・照明・換気の収支をプラスマイナス「ゼロ」にする)住宅が再来年2020年には新築住宅棟数の半数にするという目標ですが、なかなか棟数の増えないため補助金がさらに拡充して、戸建て分譲やマンションにも採用しました。
国策というとものすごいことのように感じますが、このようなZEH住宅は大手ハウスメーカーではもうすでに新築住宅の7割を超えているというので驚きです。そして2050年には全棟ZEH住宅の計画で進んでいます。
しかし、それを建てている建築業者はそのような勉強をするが、なかなかお施主様もしくは消費者の皆様は知らないことが多いでしょう。
この講習の最後に講師の方から、今までの10年、15年とこれからの10年ではものすごいスピードで変化している。お客様のほしい家と10年後お客様のためになる家とは違います。お客様のためを思ったら、価値のある家を提供するべきですよね。と。
私たち工務店ができることはその人、その家族と向き合って、フルオーダーの家を作れることです。
このZEH住宅でも形は色々、性能にも幅があります。サッシのサイズだって制限はあるけど大きさ形を選べるし、キッチンだって、フロアーの素材だって自由に選べるのです。大手ハウスメーカーでは企画住宅で、間取りも仕様も決まってしまっています。制限がある中にも自分好みの納得した家づくりを実現させてあげたいし、満足していただきたい、それが私たちの望みです。